クロスワードの世紀



 12月21日はクロスワードの日である。
 1913年12月21日、「ニューヨーク・ワールド」誌日曜版に世界で初めてクロスワードが載せられた、といわれている。1904年の「The Peoples Home Journal」に載ったものが初だ、という説もあるらしいが。
 12月21日という日付に何か惹かれるものがあるなあと思っていたら、11×11=121という連想からであったらしい。1221という数字の並びが対称形を思わせて、これもまた面白いし。
 日本版クロスワードの日というのがク・ロにちなんで9月6日なのだけれども、これはクロスワード作家の滝沢てるお氏の提案によるもの。9月6日というのも点対称な字面である。クロスワードというのは点対称に縁があるのかね。
 さて、クロスワードが生まれてから90年近く、あるいは100年近くになるわけだが。とりあえず20世紀を「クロスワードの世紀」と言っておく。クロスが生まれ、世に知られていった世紀なのであるから。
 だが20世紀を経て21世紀に至り、クロスワードはどれだけ世の中に浸透したのだろうか。
 クロスのルールから考えてみよう。
 多くの場合、クロスにはルール説明が付記されていない。すなわちクロスのルールは誰もが知っている常識レベルという認識があるわけだ。しかし、そんな常識的なルールでも、説明すると意外と繁雑になるだろう。ちょっと書いてみる。

(1)カギから連想される言葉を盤面に書き入れます。
(2)言葉はカギ番号に対応する数字マスから始まる白マス列に入ります。
(3)ヨコのカギの言葉は横方向に、タテのカギの言葉は縦方向に入ります。
(4)白マスには必ず1文字が入ります。
(5)意味のない言葉は入りません。

 他に説明しておくべきルールはあったかな。
 ルール2がなんだか要領を得ない。誰かもっとうまい文章を考えて下さい。
 さて、「クロスを解くためのルール」、すなわち解き手側のルールはすでに「常識」になっていると思うのだが、「クロスを作るためのルール」すなわち作り手側のルールはどうであろうか。
 これについては「常識」レベルにはなっていない部分が多いと思う。
 例えば同語禁ルール。
 これ、解き手側は普段その存在に気付かないルールである。つまりまだ一般知識にはなってない。このルールを逆手にとった論理的解き筋(サムセレクションや推理クロス的な解き筋)は使えそうだと思うのだが、逆に解き手に気付かれず誤った解答をされそうである。
 使用品詞ルール、つまり原則として名詞のみが盤面に入るというルールは、同語禁よりは常識になっていると思うのだが、これについても本当にそうなのかと問われると若干の不安が残る。どうなのだろう。
 これらのルールは、今後解き手側にも「常識」として浸透していくのだろうか。どうなのだろう。

 ともかくも、クロスワードの未来に幸あれ。  (2001/12/24)


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