クロデスのススメ



 クロスワードはもちろん遊戯であるのだが、これを対戦型遊戯にしようという意図のもと、札幌ニコリストにより考案されたのが「クロスワード・デスマッチ」通称「クロデス」である。
 細かいルールについてはこのルールブックを参照してもらうとして、簡単にクロデスを紹介するなら、「クロスワードのルールに違反しないように、盤面を作る努力を続けていくゲーム」といえるであろう。
 気軽にできるゲームでもないのだが、クロスワード作家を志している方なら、ぜひ一度このゲームをプレイすることをお薦めする。「クロスワードのルール」というものが骨身にしみてくるのである。特に、どんな行為が盤面の破綻を招くことになるのか、が身につくのだ。
 盤面を破綻に導くのも勝利するためには重要だ。クロデスで積極的に勝利をつかむには、「詰んだ盤面」を他人に回すことが重要だからである。ただし実際に破綻させてしまっては自分の負けになるから、破綻直前でとどめなければならない。
 このあたり、他のペンシルパズルで「黒マスタテヨコ連鎖の禁止」「盤面分断の禁止」などをぎりぎりで防止しながら進めていく手筋によく似ている、ともいえる。
クロデス  実例を挙げよう。右図は先日クロデスをプレイした際の盤面である。最初に入ったのはスーパーコンピユーター。ンやーの多い言葉で黒マスを発生させるのも定跡だ。その後に入ったパフオーマンス・ストレートが一マスおきの黒マスをうみ、その結果左上部分には長い単語を入れざるを得なくなっている。つまり容易な可能性をつぶしているわけだ。
 慣れたプレイヤーならこのような「黒マスタテヨコ連鎖の禁止」「盤面分断の禁止」などに加え、無意味な文字列の出現や同語禁ルールまで使って可能性をつぶしていくのである。
 そして、ゲーム終了後、終わった盤面を見ながらの感想戦、これがまた役に立つのだ。残された可能性や最良手の模索は、クロスワード作成にあたってとても勉強になるし、言葉の性質や法則性を把握するのにも有用だ。例えば右盤面にはまだタハタやネコジタなどを入れられる。これ以外の可能性も考えてみてほしい。
 再度書くが、機会があればクロデスをやってみることをお薦めする。得られるものは多いことを約束しよう。
 そしてなにより、対人ゲームは、とても楽しいのであるから。  (2001/9/9)


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